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企業型DC・金融教育

選択制DCとは?給与を掛金に振り替える仕組みを図解で解説

選択制DCとは?給与を掛金に振り替える仕組みを図解で解説

「会社の負担を増やさずに福利厚生を厚くできる」「社会保険料も下がる」選択制DCは、そう案内されることの多い制度です。実際、会社が新たに掛金を用意する必要はありません。給与の一部を切り出し、掛金として積み立てるか給与で受け取るかを従業員が選ぶ仕組みだからです。

月給30万円の従業員が月2万円を拠出した場合、手取りの減少は1万5,387円にとどまります。税と社会保険料の本人負担が下がるためで、減った手取りより多い2万円がDC口座に積み上がります。

ただし社会保険料が下がると、その保険料で支えられている給付も目減りしてしまいます。将来の老齢厚生年金は月2万円を20年拠出して年約2万6,300円減り、傷病手当金は1日あたり約447円減ります。障害厚生年金や遺族厚生年金の計算にも同じ数字が使われます。

本記事では、選択制DCの仕組みと手取りの変化を図解で詳しく解説します。さらに減る給付、マッチング拠出との違い、導入で失敗しないための説明までを紹介します。

選択制DCとは

選択制DCとは

選択制DCは、企業型確定拠出年金(企業型DC)の制度設計のひとつです。会社が掛金を新たに上乗せするのではなく、給与の一部を掛金に振り替える形をとります。仕組みや通常の企業型DCとの違い、従業員側の選択肢を順に整理します。

給与の一部を掛金に振り替える仕組み

選択制DCは、給与の一部を切り出し、掛金として積み立てるか給与で受け取るかを従業員が選ぶ仕組みです。切り出した部分には、生涯設計手当やライフプラン手当などの名称が使われます。

厚生労働省の法令解釈通知も、労使の合意で給与等を減額する設計を認めています。減額した分を事業主掛金として拠出するか、給与等への上乗せで受け取るかを従業員が選びます。掛金のもとになるお金は従業員の給与であり、会社が掛金を新たに上乗せする形ではありません。

出典:厚生労働省「確定拠出年金制度について(法令解釈通知)」

通常の企業型DCとの違い

違いは掛金の原資にあります。通常の企業型DCは会社が負担する事業主掛金で成り立つ一方、選択制DCは従業員の給与を原資とします。主な違いは次の表のとおりです。

比較項目通常の企業型DC選択制DC
掛金の原資会社が負担する事業主掛金給与から切り出した部分
会社の掛金負担新たに発生する掛金としての追加負担は生じない
従業員の選択規約の資格を満たす従業員が加入する掛金にするか給与で受け取るかを選ぶ

選択制DCは企業型DCの制度設計のひとつであり、独立した別の制度ではありません。規約の承認や資産の運用に関するルールは、通常の企業型DCと共通します。

出典:企業年金連合会「確定拠出年金のしくみ」

従業員が加入するかどうかを選べる

選択制DCでは、加入するかどうかを従業員一人ひとりが判断します。確定拠出年金法は加入者となる資格を規約で定められると規定し、希望者だけを加入者とする設計も認められます。

掛金として拠出した分は、原則として60歳まで引き出せません。60歳から老齢給付金を受け取るには、加入者や運用指図者だった期間の合計が10年以上必要です。10年に満たない場合、受給を始められる年齢は61歳から65歳へと段階的に遅くなります。毎月の手取りが減る点とあわせ、加入前の説明で伝える必要があります。

出典:企業年金連合会「老齢給付金(確定拠出年金)」

選択制DCを導入すると会社に起きること

選択制DCを導入すると会社に起きること

選択制DCは、従業員が掛金として積み立てるか給与で受け取るかを選ぶ制度です。導入すると、会社の負担にも変化が生じます。社会保険料、手数料と事務、規程の整備という3つの面から会社に起きる変化を整理します。

会社が負担する社会保険料が下がる

掛金へ振り替えた分だけ、会社が負担する社会保険料も下がります。事業主掛金は労働基準法上の賃金に当たらず、保険料の計算に使う標準報酬月額の算定に含まれません。

厚生年金保険料率は18.3%で、労使が半分ずつ負担するため会社の負担は9.15%です。健康保険も労使折半で、協会けんぽの令和8年度の平均保険料率は9.9%です。振り替えた金額にこの率を掛けた分が、会社の負担から減ります。ただし標準報酬月額が下がるため、従業員が将来受け取る年金も減る面があります。

出典:日本年金機構「厚生年金保険の保険料」/全国健康保険協会「令和8年度保険料率のお知らせ」

手数料と事務の負担が発生する

導入後は、運営管理機関へ支払う手数料と加入者ごとの事務が続きます。運営管理機関とは、運用商品の選定や記録の管理を担う金融機関です。手数料の額と負担の方法は企業型年金規約に定める事項とされ、会社と加入者の負担割合を決めておきます。

事業主の事務には、運営管理機関の選定や掛金の納付、加入者の資格取得と喪失の届出が含まれます。手数料は委託先や加入者数によって変わるため、複数の運営管理機関から見積もりを取り、条件を比べる進め方が現実的です。

出典:厚生労働省「企業型DCのしくみ(加入〜運用と受給)」

給与規程の変更と投資教育が要る

掛金の原資を既存の給与に求める場合、導入前に給与規程や賃金規程の改定が要ります。手当を新設して、その手当分を掛金に振り替える形が代表例です。企業型年金の規約を作る際は、労働組合または従業員の過半数代表者の同意が要ります。

導入後は投資教育が続きます。確定拠出年金法第22条は、運用の指図に役立つ資料を示すなどの措置を継続的に講ずるよう努める責務を、事業主に定めています。加入時の説明だけでは足りない点に注意が必要です。

出典:厚生労働省「第38回社会保障審議会企業年金・個人年金部会 資料1」

従業員の手取りと税・社会保険料はどう変わるか

従業員の手取りと税・社会保険料はどう変わるか

選択制DCでは、給与の一部を掛金に振り替えます。振り替えた分は給与として扱われないため、税と社会保険料の計算基礎が下がります。手取りは減りますが、減り方は拠出額そのものより小さくなります。仕組みと具体的な金額を順に整理します。

掛金は給与として扱われない

選択制DCで拠出した掛金は、給与ではなく事業主掛金として扱われます。厚生労働省の資料では、拠出時の事業主掛金は非課税とされています。そのため所得税と住民税の課税対象から外れます。

社会保険料の計算基礎となる標準報酬月額は、労働の対償として受け取る報酬をもとに決まります。掛金は本人に支払われず、運営機関の口座へ払い込まれるため、標準報酬月額の算定基礎からも外れる扱いです。給与そのものが下がるため、標準報酬月額は改定の手続きを経て下の等級に移ります。

出典:厚生労働省「確定拠出年金制度の概要」

所得税と住民税が軽くなる

掛金に振り替えた分は給与収入から外れるため、課税所得が減ります。課税所得は、給与収入から給与所得控除や社会保険料控除などを差し引いた後の金額です。所得税は課税所得195万円以下の部分が5%、住民税の所得割は一律10%が基本です。課税所得が下がれば、両方の負担が同時に軽くなります。

ただし軽減の幅は拠出額そのものではありません。給与収入が減ると給与所得控除も小さくなり、課税所得の下がり方は拠出額より小さくなります。税率や控除は年収と家族構成で変わるため、軽減額には個人差が出ます。

出典:国税庁「No.2260 所得税の税率」/総務省「個人住民税」

手取りの減り方は拠出額より小さい

月2万円を拠出しても、手取りの減少は2万円より小さくなります。税と社会保険料の本人負担が同時に下がるためです。

東京都の協会けんぽに加入する40歳未満・扶養親族なし・賞与なしの従業員が、月給30万円から月2万円を拠出した例で比べます。

項目拠出しない場合月2万円を拠出する場合
額面の給与300,000円280,000円
社会保険料(本人負担)44,070円41,132円
所得税・住民税(月あたり)16,250円14,575円
手取り239,680円224,293円
DC口座への積立0円20,000円

手取りの減少は1万5,387円で、拠出額との差は4,613円です。減った手取りより多い2万円がDC口座に積み上がります。ただし金額は扶養家族の有無や自治体の均等割で変わるため、一例として見てください。給与が下がる分、将来の給付が減る面もあります。

出典:全国健康保険協会「令和8年度保険料額表(東京支部)」/厚生労働省「令和8年度 雇用保険料率のご案内」

社会保険料が下がると減る給付

社会保険料が下がると減る給付

選択制DCの掛金は給与から差し引かれるため、標準報酬月額が下がります。社会保険料の負担が軽くなる一方で、標準報酬月額をもとに計算される給付は目減りします。どの給付がどれだけ減るのかを、公的機関の計算式にそって確認します。

影響を受ける給付と、その計算の基礎を順に見ていきましょう。

給付計算の基礎選択制DCによる影響
老齢厚生年金(報酬比例部分)平均標準報酬額掛金の分だけ将来の年金額が下がる
傷病手当金・出産手当金支給開始日以前12か月の標準報酬月額の平均休業中の1日あたりの支給額が下がる
失業給付・育児休業給付賃金(総賃金制)賃金総額が下がれば減る可能性がある

報酬比例部分は障害厚生年金と遺族厚生年金の年金額を計算する基礎にもなるため、標準報酬月額の低下はいざというときの保障にも及びます。

将来受け取る老齢厚生年金が減る

選択制DCの掛金の分だけ標準報酬月額が下がると、将来の老齢厚生年金は減ります。報酬比例部分が「平均標準報酬額×5.481/1000×加入月数」で計算されるからです。平均標準報酬額は、加入期間中の標準報酬月額と賞与額を平均した額を指します。

月2万円を20年間(240か月)拠出し、その分の標準報酬月額が下がると仮定します。計算すると2万円×5.481÷1000×240か月で、年約2万6,300円の減少です。65歳から20年間受け取れば、総額で約53万円の差になります。標準報酬月額は等級区分で決まるため、あくまで概算です。

出典:日本年金機構「報酬比例部分」

傷病手当金や出産手当金が減る

傷病手当金と出産手当金は、標準報酬月額が下がると支給額も減ります。1日あたりの額が「支給開始日以前の継続した12か月間の各月の標準報酬月額を平均した額÷30日×3分の2」で計算されるためです。傷病手当金は病気やケガで働けない期間、出産手当金は産前産後の休業期間を支える健康保険の給付です。

標準報酬月額が2万円下がると、平均した額の30分の1は670円分減ります。その3分の2にあたる1日あたりの支給額は、約447円の減少です。30日休むと約1万3,400円の差になります。

出典:全国健康保険協会「病気やケガで会社を休んだとき(傷病手当金)」/全国健康保険協会「出産手当金」

失業給付や育児休業給付にも影響する

失業給付(基本手当)と育児休業給付は、標準報酬月額ではなく賃金をもとに計算されます。雇用保険は健康保険や厚生年金の標準報酬制と異なり、労働の対償として支払われたすべてを賃金とする総賃金制です。基本手当は離職前6か月の賃金合計を180で割った賃金日額、育児休業給付は休業開始前6か月の総支給額を180で割った額が基準になります。

選択制DCの掛金が雇用保険の賃金に含まれるかどうかは、公的な資料で明示されていません。掛金が賃金から外れれば給付が下がる可能性があるため、導入前に労働局や運営管理機関へ確認してください。

出典:厚生労働省「雇用保険に関する業務取扱要領」/厚生労働省「Q&A〜育児休業等給付〜」

マッチング拠出との違い

マッチング拠出との違い

選択制DCとよく比較されるのが、マッチング拠出です。マッチング拠出は、会社が出す掛金に従業員が自分の掛金を上乗せする仕組みを指します。掛金の原資と社会保険料の扱いに差があるため、4つの観点で違いを整理します。

比較項目選択制DCマッチング拠出
掛金の原資給与の一部を振り替えた事業主掛金給与から支払う加入者掛金
社会保険料への影響振り替えた分は算定基礎から外れる給与のため算定基礎に含まれる
所得控除の種類控除ではなく給与額そのものが減る小規模企業共済等掛金控除
拠出の上限事業主掛金として月5.5万円の枠内事業主掛金との合計で月5.5万円の枠内

掛金の出どころと税の扱いが違う

マッチング拠出の加入者掛金は、従業員の給与から支払います。給与として支給されたあとに天引きされるため、社会保険料の算定基礎に含まれます。税の面では小規模企業共済等掛金控除の対象となり、支払った掛金の全額を所得から差し引けます。

選択制DCは給与の一部を掛金へ振り替える仕組みです。振り替えた分は事業主掛金となり、給与そのものが減るため、社会保険料の算定基礎から外れます。所得控除を使うのではなく、課税や保険料の対象となる給与が減る点が違います。

出典:国税庁「No.1135 小規模企業共済等掛金控除」/企業年金連合会「マッチング拠出(企業型年金加入者掛金)」

拠出できる金額の上限が違う

どちらの掛金も、月5.5万円という同じ枠の中で管理します。他の企業年金がある会社では、その掛金相当額を差し引いた額が上限です。

マッチング拠出では、2026年4月1日の改正で「加入者掛金は事業主掛金を超えてはならない」という制限が撤廃されました。事業主掛金が少ない会社でも、従業員が枠の範囲で自由に上乗せできます。なお拠出限度額の引き上げは2026年12月1日に施行が予定されており、2026年8月時点では現行の金額が適用されます。

出典:厚生労働省「2025年の制度改正」

どちらを選ぶかの判断

判断の分かれ目は、会社が掛金を追加で負担できるかどうかです。事業主掛金を新たに用意できるなら、従業員の手取りを減らさずに老後資金を積み増せるマッチング拠出が向いています。

会社の追加負担を抑えたい場合は、給与の振替でまかなう選択制DCが現実的な選択肢になります。ただし選択制DCでは標準報酬月額が下がるため、将来受け取る厚生年金や傷病手当金の額も下がります。従業員の給付水準を維持したい会社は、マッチング拠出を軸に検討すると判断がぶれません。

出典:日本年金機構「算定基礎届」

導入で失敗しないための説明と運用

導入で失敗しないための説明と運用

選択制DCは、導入した後の説明と運用で成果が分かれます。社会保険料が下がる点だけを前面に出すと、後から社員の不信を招きかねません。説明資料の作り方、最低賃金との関係の確認、加入率が伸びない場合の対処を順に見ていきます。

不利になる面まで伝える

説明会では、手取りが増える面と将来の給付が減る面を、同じ場で並べて伝えます。厚生労働省の法令解釈通知は、給与を減額して掛金に充てる仕組みについて、社会保険や雇用保険の給付額にも影響する可能性を含めた正確な説明を事業主に求めています。

社会保険料が下がる利点だけを伝えると、病気やけがで働けない期間に受け取る傷病手当金や、失業給付が減った時点で不信を招きます。配布資料には、掛金額ごとの手取りの変化と給付の変化を並べて載せます。老後の厚生年金の目安額も同じ資料にそろえると、判断材料がそろいます。

出典:厚生労働省「確定拠出年金制度について(法令解釈通知)」

生涯設計手当と最低賃金の関係を確認する

生涯設計手当が最低賃金の計算に入るかは、導入前に所轄の労働局へ確認します。給与の一部を切り出した手当のため、扱いを誤ると最低賃金を下回る危険があります。

厚生労働省は、最低賃金の対象を毎月支払われる基本的な賃金と定め、次の賃金を対象から除いています。

  • 臨時に支払われる賃金(結婚手当など)
  • 1か月を超える期間ごとに支払われる賃金(賞与など)
  • 時間外・休日・深夜の割増賃金
  • 精皆勤手当、通勤手当、家族手当

生涯設計手当の扱いは公表資料から判断できないため、労働局や社会保険労務士に確認したうえで規程を整えます。

出典:厚生労働省「最低賃金の対象となる賃金」/厚生労働省「最低賃金額以上かどうかを確認する方法」

加入率が伸びないまま形だけ残る

制度を入れても加入者が集まらず、名前だけ残る例があります。原因の多くは説明不足です。案内文書を配って終わりにすると、掛金を出すかどうかの判断材料が足りず、社員は決めきれません。

運用商品の一覧が長く、選び方の説明がないまま手が止まる場合もあります。厚生労働省は、加入後も定期的かつ継続的に投資教育の場を設けるよう事業主へ求めています。導入時の一回で終わらせず、毎年の説明の機会を予定に組み込む運用が加入率を支えます。

出典:厚生労働省「確定拠出年金の投資教育」

選択制DCに関するよくある質問

選択制DCに関するよくある質問

導入を検討する段階で多く挙がる質問を4つ取り上げます。給与の扱いや拠出額の変更、iDeCoとの併用や加入者の範囲は、従業員から質問されやすい論点です。2026年8月時点の制度にもとづいて答えます。

Q. 選択制DCは年収が下がることになりますか?

給与として受け取る額は減りますが、減った分は掛金として従業員本人の年金資産に積み上がります。企業型DCの年金資産は加入者ごとに区分して管理され、加入者自身が運用します。手取りが一方的に目減りする仕組みではありません。

ただし、給与の支給額そのものは下がります。住宅ローンの審査や賃貸住宅の申し込みで示す年収額に影響する場合があります。従業員へ案内する際は、年収の表示が変わる点もあわせて伝えると誤解を防げます。

出典:日本年金機構「標準報酬月額の対象となる報酬とは何ですか。」

Q. 途中で拠出をやめたり金額を変えたりできますか?

掛金額の変更はできますが、時期と回数は企業型年金規約の定めによります。厚生労働省の法令解釈通知では、掛金を区切る期間の変更は拠出単位期間(掛金を計算する1年の区切り)につき1回までとされています。毎月自由に増減できる制度ではありません。

いったん加入したあとに、従業員の判断だけで加入者の資格を外れる扱いは認められていません。拠出した掛金は年金資産となり、受け取りは原則60歳からです。生活に必要な資金まで掛金へ回さないよう、導入時の説明で注意を促してください。

出典:企業年金連合会「年金Q&A 確定拠出年金の給付」

Q. 選択制DCとiDeCoは併用できますか?

併用できます。選択制DCは企業型DCの一種であり、企業型DCの加入者もiDeCoに加入できる扱いです。ただしiDeCoの掛金には上限があり、企業型DCに加入している会社員は月額2万円までです。会社が拠出する掛金の額によっては、iDeCo側の上限がさらに小さくなります。

併用できない場合もあります。企業型DCの掛金を月単位ではなく年単位で拠出している場合や、加入者が会社の掛金に上乗せするマッチング拠出をしている場合は、iDeCoへ加入できません。

出典:iDeCo公式サイト「加入をご希望の方へ」/iDeCo公式サイト「iDeCoのしくみ」

Q. 全員が加入しなくても導入できますか?

加入するかどうかを従業員が選べる制度のため、全員が加入しなくても運営できます。確定拠出年金法は、企業型年金の加入者としない一定の資格を規約で定められると規定しており、加入を希望する従業員だけを加入者とする運営が可能です。

一方で、加入資格の範囲は規約へ明記しなければなりません。特定の従業員だけが不利になる区分にならないよう、対象者の決め方は導入前に社会保険労務士や運営管理機関へ相談してください。

出典:e-Gov法令検索「確定拠出年金法」

手取りと給付の両方を並べて判断しよう

選択制DCは、会社の掛金負担を増やさずに従業員の資産形成を支えられる制度です。一方で原資は給与であり、標準報酬月額が下がる分だけ将来の年金や休業中の手当も下がります。

導入を決める前に、掛金額ごとの手取りの変化と給付の変化を1枚の資料にまとめてください。そのうえで、会社が掛金を追加で負担できるならマッチング拠出も比べます。両方の数字を並べて示せる状態になってから、従業員へ案内すると信頼を損ないません。

当オフィスでは、選択制DCの導入設計や、手取り・給付の両方を並べた従業員向け説明資料の作成までをご支援しています。「会社の負担を増やさず福利厚生を厚くしたい」という段階からお気軽にご相談ください。

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