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採用・組織づくり

面接評価シートのテンプレート|評価項目と点数の付け方まで解説

面接評価シートは、候補者の発言や行動という事実を、共通の基準に照らして判断するための道具です。国の指針でも、採用選考は本人の適性と能力に基づいて行うものとされています。

ところが既成のテンプレートには、家族の職業や本籍地といった、選考の材料にできない欄が残っている場合があります。そのまま使うと、意図せず不適切な判断につながりかねません。

必要なのは、自社の採用要件に合う5〜7個の項目と、行動で書き分けた評価基準です。この2つがそろえば、面接官が変わっても評価はそろうのです。

本記事では、コピーしてそのまま使える面接評価シートのテンプレートを、基本形と職種別・選考段階別で詳しく解説します。さらに点数の付け方と合格ラインの決め方、評価のブレを防ぐ運用ルールまでを紹介します。

面接評価シートのテンプレート(そのまま使える基本形)

面接評価シートのテンプレート(そのまま使える基本形)

面接評価シートの基本形は、基本情報欄・評価項目欄・総合評価欄の3ブロックで組み立てます。ここでは、コピーしてそのまま使える表形式のテンプレートと、ExcelとGoogleスプレッドシートのどちらを選ぶかの判断軸をまとめます。

基本フォーマットの構成

面接評価シートは、基本情報欄・評価項目欄・総合評価欄という3つのブロックで組み立てます。基本情報欄に書くのは、氏名・応募職種・面接日・面接官名・選考段階の5点です。

評価項目欄には、募集職種の仕事を進めるために欠かせない適性と能力を、5〜8個に絞って並べます。公的な採用のルールでも、適性と能力に基づく基準での選考が求められています。

総合評価欄は、点数と合否判断に加えて、そう判断した理由を書く欄をつけると後で振り返れます。理由が言葉で残ると、面接官同士の話し合いが早く進みます。

出典:厚生労働省 公正な採用選考特設サイト「採用選考の基本的な考え方」

そのまま使えるテンプレート

下の表をコピーすれば、その日の面接からすぐ使えます。基本情報欄・評価項目欄・総合評価欄をひとつにまとめた基本形です。

評価は5段階で付け、点数の右側に、そう判断した発言や行動を事実のまま書き残します。

区分項目評価(5段階)記入欄(発言・行動の事実)
基本情報候補者氏名
基本情報応募職種・選考段階
基本情報面接日/面接官名
評価項目志望動機の具体性5・4・3・2・1
評価項目論理的な説明力5・4・3・2・1
評価項目実務スキル・経験5・4・3・2・1
評価項目協働・対人姿勢5・4・3・2・1
評価項目学習意欲・伸びしろ5・4・3・2・1
評価項目自社の価値観との一致5・4・3・2・1
総合評価合計点(30点満点)
総合評価次選考への推薦可否推薦/保留/見送り
総合評価判断理由(3行以内)

評価項目を6個に抑えているため、45分の面接でも書き切れる分量です。自社で外せない要素があるときは、1〜2個だけ差し替えます。

全部を作り替えると、面接官への説明が増えて定着しません。印刷して手書きで使う場合は、記入欄の高さを3行分ほど広げておくと書きやすくなります。

ExcelとGoogleスプレッドシートの使い分け

面接官が3人以上いる場合や複数拠点で選考する場合は、Googleスプレッドシートが向いています。全員の入力が同じファイルに集まるため、集計の手間が減ります。無料で使え、面接直後にスマホからも入力できます。

Excelが向くのは、社外に持ち出さない前提で、既存の人事書類と書式をそろえたい場合です。関数やマクロで自動集計を組みたいときも扱いやすい形式になります。

どちらを選んでも、原本ファイルは編集できない状態にして、面接ごとに複製します。個人情報を含むため、閲覧権限は採用担当と面接官だけに絞ります。

面接評価シートに入れる評価項目の選び方

面接評価シートに入れる評価項目の選び方

評価項目は、求める人物像を職務に必要な行動へ分解するところから決めます。洗い出した項目はMust・Want・NGの3区分で優先順位づけし、面接で見きれる5〜7個まで絞り込む流れです。3段階を踏めば、自社の採用に合う項目だけが残ります。

求める人物像から逆算する

評価項目は、求人職種の職務を遂行するのに必要な適性・能力から逆算して決めます。既成のテンプレートのままでは、自社の仕事と噛み合わない項目が残りがちです。国の指針でも、採用基準は本人の適性・能力に基づくものとされています。

注意したいのは、「コミュニケーション力」のような言葉をそのまま項目にしない点です。営業職なら「初対面の相手から要望を10分で引き出せる」が具体例になります。

事務職では「依頼を復唱し、認識のズレを確認できる」と書きます。観察できる行動まで分解すると、面接官が違っても判断がそろいます。

出典:厚生労働省「公正な採用選考の基本」

Must・Want・NGに分ける

洗い出した項目は、Must・Want・NGの3区分に振り分けます。全部を同じ重みで見ると、合否が面接官の好みに左右されがちです。優先順位を先に決めておくと、迷ったときの拠りどころになります。

3つの区分の意味と記入例を、次の表に整理しました。

区分意味記入例
Must欠けたら採用しない条件法人営業の経験が2年以上ある
Wantあれば加点する条件業界の資格を持っている
NG該当したら見送る行動前職の批判を根拠なく繰り返す

NGの欄は、行動や実績で書くのが原則です。本籍地や家族の職業、宗教や支持政党は、職務の遂行と関係がないため採用基準にできません。人物への違和感ではなく、事実で線を引きます。

出典:厚生労働省 公正な採用選考特設サイト「採用選考の具体的な方法」

項目は5〜7個に絞る

最終的に残す評価項目は5〜7個にとどめます。30分の面接で7項目を見るなら、1項目に使える時間は4分前後しかありません。項目が多いほど、1つあたりの確認が浅くなります。

絞り方はMust優先です。Mustを4個前後、Wantを2〜3個に配分し、書類や適性検査で判定できる項目は面接シートから外します。資格の有無や経験年数は、履歴書を見れば済むためです。

評価基準は面接の前に決めておき、面接官の間で読み合わせます。項目が少ないほど、読み合わせも短時間で終わります。

面接評価シートの評価基準と点数の付け方

面接評価シートの評価基準と点数の付け方

面接の採点は、段階数の決め方、点の足し引きの向き、合否ラインの3つを決めれば形になります。3段階と5段階の選び分け、加点方式と減点方式の違い、合計点だけに頼らない足切りの置き方を、国の採用試験や人事評価の実例をもとに整理します。

3段階と5段階の使い分け

段階数は、その評価を何に使うかで選びます。合否だけを決める一次面接なら3段階、順位づけや配属の判断まで使う最終面接なら5段階が扱いやすくなります。

国家公務員の人事評価でも職位ごとに段階数が違い、一般の職員は5段階、局部長級は3段階です。

大事なのは段階の中身です。「3=普通」では面接官ごとに解釈が割れるため、行動の事実で書き分けます。下の表で、2つの段階数の違いを整理します。

段階数向いている場面段階の書き方の例
3段階一次面接など合否を決める場面3=求める行動を上回る事実が複数あった/2=求める行動が基本的にとられた/1=求める行動が確認できなかった
5段階最終面接など順位をつける場面3段階の定義に「4=求める行動を上回る事実が1つあった」「2=求める行動が足りない場面がやや多かった」を加える

出典:内閣官房内閣人事局「評語分布調査(人事評価の改善に向けた有識者検討会 資料)」/内閣官房「人事評価の改善に向けた有識者検討会 報告書」

加点方式と減点方式の違い

面接の採点は加点方式を基本にすると、評価がぶれにくくなります。加点方式は0点から始め、確認できた行動の分だけ点を足す形です。

点が動く理由が候補者の発言や経験に紐づくため、面接官どうしの差が開きにくくなります。減点方式は満点から引く形で、引く理由を探す姿勢になりやすく、印象で点が下がります。

国の総合職試験でも、英語のスコアに応じて総得点に15点または25点を足す加点の形をとっています。2つの違いは下の表のとおりです。

方式点の動き方向く場面
加点方式0点から始め、確認できた行動ごとに点を足す必要な力を満たすかを見る通常の面接
減点方式満点から始め、問題があった分を引く失敗の影響が大きい職種の最終確認

出典:人事院「国家公務員採用総合職試験における英語試験の活用」

合格ラインと足切り条件の決め方

合格ラインは合計点だけで決めず、項目ごとの下限をあわせて置きます。合計点だけだと、ある項目が最低評価でも他の高得点で埋もれ、現場で困る人を通してしまいます。

国の採用試験は全種目の得点を合計して合否を決めますが、基準点に達しない種目が一つでもあれば、他の成績に関わらず不合格です。筆記の基準点は原則として満点の30%に置かれています。

国家公務員の人事評価にも、倫理の項目が低い評価だと総合評価に上限がかかる仕組みがあります。3つの決め方を表で整理します。

決め方具体例果たす役割
合計点のライン満点の何割以上で通過と決める全体の水準をそろえる
項目ごとの足切り1項目でも最低評価なら不合格致命的な弱点が埋もれるのを防ぐ
総合評価の上限必須項目が低い人には上位評価をつけない平均で持ち上がる甘さを抑える

出典:人事院「2026年度国家公務員採用一般職試験 合格者の決定方法」/内閣人事局・人事院「新しい人事評価のポイント」

職種別・選考段階別の面接評価シートテンプレート

職種別・選考段階別の面接評価シートテンプレート

営業職とエンジニア職では、見るべき力の中身が変わります。一次面接と最終面接でも、判断する範囲がずれます。新卒と中途なら、実績を見るか伸びしろを見るかが分かれます。ここでは4パターンの評価シートを表で用意しました。

営業職のテンプレート

営業職の評価シートは、成果の再現性がわかる項目でそろえます。実績の数字だけを聞くと、市場や担当顧客の運に左右されるためです。

公的な職業能力の評価基準でも、営業は独立した職種として整理されています。面接で確かめたいのは、受注に至るまでの行動の手順を語れるかどうかです。

次の4項目を5段階で採点すると、面接官による評価のばらつきが縮みます。

評価項目面接での着眼点5点満点のうち4点の目安
顧客課題の把握商談前に顧客の何を調べ、どう裏を取ったかを話せるか調べ方を自分で設計している
提案の組み立て価格以外の理由で選ばれた案件を具体的に語れるか競合との違いを自分の言葉で説明できる
行動量の設計目標から逆算した商談数・訪問数を数字で言えるか数字の根拠まで説明できる
失注後の修正失注理由を分析し、次の商談で変えた点があるか変更点と結果をセットで話せる

出典:厚生労働省「職業能力評価シート(事務系職種)のダウンロード」/厚生労働省「職業能力評価基準の策定業種一覧」

エンジニア職のテンプレート

エンジニア職は、使える技術の名前ではなく解決した問題の中身で採点します。言語やツールを並べても、担当範囲と難易度までは見えないためです。

面接官が技術に明るくない場合、答えの正しさを判定しなくて構いません。説明の筋道が通っているか、判断の理由を言えるかを見れば足ります。現場のエンジニアが同席できるなら、技術の深さだけ任せる分担も有効です。

次の表の質問は、そのまま読み上げる形で使えます。

評価項目そのまま使える質問見るポイント
技術の深さ直近1年で一番てこずった不具合は何ですか原因の切り分け手順を順序立てて話せるか
設計の判断その構成を選んだ理由と、捨てた案を教えてください制約と引き換えにした点を言葉にできるか
品質への姿勢テストやレビューで工夫している点は何ですか自分なりの合格ラインを持っているか
巻き込み方仕様に無理があると感じた時、どう動きましたか職種を越えて相談した実例があるか

出典:独立行政法人情報処理推進機構(IPA)「iコンピテンシ ディクショナリ(iCD)」

一次面接と最終面接で変える項目

同じ項目を2回見ても、判断材料は増えません。一次面接は要件との合致を確かめる場、最終面接は入社後の伸びと定着を見る場だと分けます。

一次では担当業務との重なりを確かめ、最終では価値観や意思決定の癖を掘ります。一次で全項目を細かく採点すると、面接官の負担が重くなりがちです。

重み付けを変えるだけなら、シートを作り直さずに済みます。一次と最終で変える項目は、次の表のとおりです。

評価項目一次面接最終面接
基礎スキル必須要件を満たすかを○×で判定再確認はしない
職務経験担当範囲と役割の事実確認自社の課題に当てはめて掘る
志望動機転職理由と応募理由の一貫性3年後に担う役割まで具体的に
価値観の相性対話が成り立つかを確認判断の基準が自社と重なるか
条件面希望額と入社可能日の確認提示条件との擦り合わせ

出典:厚生労働省「公正な採用選考をめざして」

新卒採用と中途採用の違い

新卒は伸びしろ、中途は着任後の立ち上がりの速さを見ます。判断材料として使える職務経験の量が違うためです。

新卒は学業やアルバイトでの行動から、学ぶ速さと粘り強さを読み取ります。中途は直近3年の担当業務を掘り、自社で同じ成果が出るかを確かめます。

新卒と中途で配点の重みを変えると、1枚のシートを共通で使えます。変更点は次の表にまとめました。

評価項目新卒採用中途採用
中心に見る力学ぶ速さと素直さ初日から使える経験
根拠にする話ゼミ・部活・アルバイトでの役割直近3年の担当業務と成果
志望動機業界と仕事内容への関心の深さ前職の課題を自社で解ける根拠
定着の見方3年後の姿を自分で描けるか退職理由が自社で再発しないか
配点の重み人物・意欲を厚めに配分経験・スキルを厚めに配分

評価のブレを防ぐ面接評価シートの運用ルール

評価のブレを防ぐ面接評価シートの運用ルール

面接評価シートの評価がそろうかどうかは、書くタイミングと書き方、そして面接官同士のすり合わせで決まります。記入は面接直後、内容は事実と解釈を分けます。ハロー効果など思い込みへの備えも、運用ルールに組み込みます。

面接直後に記入する

評価シートは、面接が終わった直後、次の候補者を迎える前に記入します。時間が空くほど記憶はあいまいになり、事実ではなく印象や推測で欄を埋めてしまうからです。

面接中は点数を書き込まず、発言や様子をメモに残す進め方が向いています。点数づけに気を取られると、質問を掘り下げる集中力が落ちるためです。メモをもとに、退室後すぐ点数と根拠を書き切ります。

面接1件につき記入用の5分を日程表に組み込むと、後回しがなくなります。翌日にまとめて書く運用は、記憶が薄れる分だけ評価があいまいになるため避けます。

出典:内閣人事局・人事院「人事評価ガイド(評価者・調整者の手続編)」/PLOS ONE「Replication and Analysis of Ebbinghaus' Forgetting Curve」

事実と解釈を分けて書く

評価シートの記入欄は、見聞きした事実と、そこから導いた解釈を分けて書きます。解釈だけが並ぶと根拠を確認できず、面接官同士で評価を照らし合わせられません。

たとえば「コミュニケーション能力が高い」はビフォーの書き方で、解釈しか残りません。アフターは「前職の月次会議で、営業と開発の意見が割れた際に論点を3つに整理し、双方の合意を取り付けた」です。

事実を先に、解釈は「対立場面での調整力があると判断」と続けます。事実と解釈が分かれていれば、別の面接官が解釈部分だけを議論の対象にできます。

出典:総務省「人事評価実施要領(運用の手引き)例」

面接官同士で目線をそろえる

評価基準は、面接シーズンが始まる前に面接官全員で言葉の意味をそろえます。同じ「主体性 4点」でも、面接官ごとに思い浮かべる行動が違えば、点数は割れます。

過去の応募者の回答を3件用意し、全員が同じ回答に点数をつけて答え合わせをする方法が有効です。点数がずれた回答は、どの発言をどう読んだのかを話し合います。

面接官を1名から2名に増やし、評価は各自が独立して記入してから突き合わせます。先に相談すると、発言力の強い面接官の見立てに全員が引きずられます。

出典:日本労務学会「面接評定要素に着目した採用選考面接の評価者間信頼性の実証分析」/総務省 地方行政運営研究会「地方公共団体における人事評価システムのあり方に関する調査研究」

認知バイアスへの備え

面接官の思い込みは、名前と表れ方を知っておくと気づきやすくなります。採用面接で起きやすい代表的な4つを、備えとあわせて整理します。

バイアス面接での表れ方シートでの備え
ハロー効果(目立つ長所ひとつで全体を高く見る傾向)有名企業の出身という1点で、全項目を高く付ける1つの事実は1つの評価項目にだけ使う
確証バイアス(自分の見立てを支える情報ばかり集める傾向)「合いそう」と感じた後、裏づけになる質問だけを重ねる見立てを疑う質問を1問決め、全員が聞く
中心化傾向(優劣の差を付けず真ん中に寄せる傾向)迷った項目をすべて3点にして差が出ない3点を選んだ理由の記入を必須にする
初頭効果(序盤の印象が後の判断を方向づける傾向)冒頭の第一印象が、後半の受け答えの評価まで決める質問の順に評価欄を並べ、その場ごとに記入する

備えの軸は、点数の横に根拠となる発言を書き残す運用です。根拠を書けない点数は、思い込みで付いた可能性が高いと判断できます。

面接官の意識だけに頼らず、シートの記入欄そのもので防ぐ設計にします。半年に一度、評価と入社後の活躍度を突き合わせると、自分の癖にも気づけます。

出典:Journal of Applied Psychology「A Constant Error in Psychological Ratings(Thorndike, 1920)」.pdf)/Review of General Psychology「Confirmation Bias: A Ubiquitous Phenomenon in Many Guises(Nickerson, 1998)」

面接評価シートに書いてはいけない項目

面接評価シートに書いてはいけない項目

面接評価シートに載せてはいけない項目は、大きく3つに分かれます。本籍や家族構成などの本人に責任のない事項、宗教や支持政党といった思想・信条、そして健康状態や既往歴です。厚生労働省は適性と能力での判断を求めています。

本人に責任のない事項

本籍や家族に関する欄は、面接評価シートから外してください。厚生労働省は、本人の努力では変えられない事柄を採用基準にしないよう求めています。生まれや家庭の事情は、仕事の適性や能力と関係がないからです。

既成テンプレートには「家族構成」「住宅の種類」などの欄が残っている場合があります。評価に使わないなら、欄ごと消しておくと誤解を招きません。面接官が口頭で尋ねるのも避けたい行為です。

厚生労働省が示す具体例を整理しました。

区分面接評価シートに入れない項目の例
出生・本籍本籍地、出生地
家族家族の職業・続柄・学歴・収入・資産、家族の健康や病歴
住宅間取り、部屋数、住宅の種類、近隣の施設
生活環境生活環境、家庭環境

出典:厚生労働省 公正な採用選考特設サイト「採用選考時に配慮すべき事項」

思想・信条にかかわる事項

宗教や支持政党を書き込む欄も、面接評価シートには置けません。職業安定法第5条の5は、求人企業が集める個人情報を業務の目的の範囲内に限っています。厚生労働省の指針は、思想や信条、労働組合への加入状況を収集してはならない情報に挙げています。

気をつけたいのは、愛読書や尊敬する人物といった一見無害な質問です。本人の考え方が表れるため、厚生労働省は本来自由であるべき事項として扱っています。

該当する項目は次のとおりです。

区分評価項目にできない内容の例
信仰・思想宗教、思想、人生観、生活信条
政治・社会活動支持政党、労働組合への加入状況や活動歴、学生運動などの社会運動
好み・価値観購読新聞、雑誌、愛読書、尊敬する人物

出典:厚生労働省 新潟労働局「求職者等の個人情報の取扱いに関する指針(職業安定法第5条の5)」

健康状態や既往歴の扱い

健康状態や既往歴の欄は、原則として設けない方向で考えてください。病歴は個人情報保護法の要配慮個人情報にあたり、取得には本人の同意が要ります。要配慮個人情報とは、差別や偏見につながりやすい情報のことです。

厚生労働省は、必要性が合理的・客観的に認められない健康診断の実施を問題視しています。就職差別につながるおそれがあるためです。

体力が業務に直結する職種では、必要な範囲に絞って確認し、理由を記録に残しておくと安心です。

出典:個人情報保護委員会「雇用管理分野における個人情報のうち健康情報を取り扱うに当たっての留意事項」/厚生労働省「公正な採用選考の基本」

面接評価シートのテンプレートに関するよくある質問

面接評価シートのテンプレートに関するよくある質問

段階数に唯一の正解はなく、迷いの多くは運用ルールで解けます。既成テンプレートは自社の採用要件に合わせて直し、公的に配慮が必要な欄は削ります。面接中の入力は一言断れば問題なく、評価が割れたら根拠の事実を突き合わせます。

Q. 面接評価シートは何段階評価がよいですか?

段階数に唯一の正解はなく、5段階でも4段階でも運用できます。選ぶときの目安は次のとおりです。

  • 5段階: 応募者の差を細かく記録に残したい場合
  • 4段階: 「普通」に寄る評価を減らしたい場合
  • 3段階: 面接官が多く、判断を早くそろえたい場合

段階数そのものより、各段階が何を指すのかを言葉で定義しておくほうが大事です。定義があれば、面接官が違っても評価は近づきます。

Q. 既成のテンプレートをそのまま使ってもよいですか?

そのまま使うのは避け、2か所を直してから使うと安全です。1つ目は評価項目で、配布元と自社では求める人物像が違うため、募集職種の要件に合う項目へ入れ替えます。

2つ目は、応募者の適性や能力と関係のない欄です。家族の職業や本籍地、住宅状況などが残ったままのテンプレートもあります。

採用基準にしないつもりでも、欄があると判断に影響が出るため、使う前に消しておきます。

Q. 面接中にパソコンで入力しても失礼になりませんか?

冒頭で一言断れば、パソコン入力は失礼になりません。「記録のために入力しながら伺います」と伝えるだけで、応募者の不安は小さくなります。

気をつけたいのは打ち方です。相手が話している間は顔を上げ、区切りのタイミングでまとめて打つと、会話が途切れません。ノートパソコンの画面は応募者に向けず、机の上で角度を寝かせると圧迫感が減ります。

入力でも手書きでも、残すべき中身は同じです。評価の点数だけでなく、そう判断した発言をそのまま書き留めておきます。

Q. 面接官によって評価が割れた場合はどうしますか?

多数決で決めず、評価が割れた項目だけを取り出して話し合います。点数の高低を比べるのではなく、そう付けた根拠になる応募者の発言を出し合うのが先です。

事実を並べると、片方が聞けていない情報や、質問の仕方の違いが見えてきます。それでも意見がそろわないときは、募集職種で外せない要件を先に決め、その要件の評価を優先します。

話し合った結論と理由は、シートの備考欄に残します。次の面接で同じ迷いが出たとき、判断の基準として使えます。

出典:Google re:Work「ガイド: 構造化面接を実施する」

自社に合う面接評価シートを作って選考をそろえよう

面接評価シートは、基本情報欄・評価項目欄・総合評価欄の3ブロックで組み立てます。評価項目は求める人物像から逆算し、Must・Want・NGに分けて5〜7個まで絞ってください。

点数は加点方式を基本にし、合計点だけでなく項目ごとの下限もあわせて置きます。記入は面接直後に、事実と解釈を分けて書きます。既成テンプレートを使う場合は、本籍地や家族に関する欄を削ってから配ってください。

当オフィスでは、自社の採用要件に合った面接評価シートの設計や、面接官の目線をそろえる研修をご支援しています。「評価が面接官ごとにばらつく」という段階からお気軽にご相談ください。

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